福澤諭吉（ふくざわゆきち）は日本を代表する思想家（しそうか）で、慶応義塾（けいおうぎじゅく）大學(xué)を創(chuàng)始（そうし）した教育者（きょういくしゃ）です。明治維新（めいじいしん）の約30年前の1835年1月10日、大阪堂島（どうじま）の中津藩（なかつはん）の蔵屋敷（くらやしき）で、5人兄弟の末子 （すえこ）として生まれました。 福澤家は代々（だいだい）中津藩に仕（つか）えていた下級(jí)武士（かきゅうぶし）の家柄（いえがら）で、父親（ちちおや） は翌年（よくとし）で死亡（しぼう）したため一家は大分中津に帰り、福沢諭吉は地元（じもと）の塾（じゅく）で漢學(xué)（かんがく）を?qū)Wびました。

　　當(dāng)時(shí)の日本は鎖國(guó)（さこく）でしたが、オランダとは通商関係（つうしょうかんけい）があり、福澤諭吉は20歳の時(shí)に長(zhǎng)崎（ながさき）に出て、オランダの學(xué)問 （蘭學(xué)（らんがく））を通して新しい醫(yī)學(xué)（いがく）や科學(xué)（かがく）を?qū)Wびましたが、翌年大阪に行って緒方洪庵（おがたこうあん）の適塾（てきじゅく）に入り、ここで非常に強(qiáng)い影響（えいきょう）を受けることになります。

　　福沢諭吉が一番憎（にく）んだのは、身分制度（みぶんせいど）でありました。福沢が生まれたころは、下っぱの武士はどんなに學(xué)問（がくもん）があっても、上の者には頭（あたま）が上がらなかったでした。身分の上下（じょうげ）は子供の遊びにまで染み込んでいて、身分がちがうと、対等（たいとう）の言葉さえ使えなかったでした。諭吉は常（つね）に、なんとかして、身分の區(qū)別 （くべつ）のない、自由な天地をつくりたいと願(yuàn)いました。

　　1858年の日本は、國(guó)を開いて西洋（せいよう）諸國(guó)（しょこく）の進(jìn)んだ文明 （ぶんめい）を知りましたが、心ある人々は、いかにして日本の文明をそれに追いつかせるか、どうやって國(guó)の獨(dú)立（どくりつ）を守るのかに苦労（くろう）ました。その指導(dǎo)者（しどうしゃ）の中で、福沢諭吉は特に近代精神（きんだいせいしん）の立場(chǎng)（たちば）に立った者としての第一人者（だいいちにんしゃ）でありました。開港（かいこう）されて橫浜（よこはま）に多くのアメリカ人が入ってきた、彼はこれを見て、これからの時(shí)代は英語(yǔ)が必要と痛感（つうかん）、英語(yǔ)の勉強(qiáng)をしはじめました。そして、1860年、幕府（ばくふ）がアメリカに使節(jié)（しせつ）を送った時(shí)、咸臨丸（かんりんまる）に乗ってアメリカへ渡り、通訳（つうやく）として実地（じっち）に英語(yǔ)を勉強(qiáng)しました。不思議（ふしぎ）な運(yùn)命（うんめい）で、維新の大立者（おおたてもの）、勝海舟（かつかいしゅう）も一緒（いっしょ）でした。翌年には、幕府のヨーロッパ使節(jié)の一行（いっぎょう）に加わり、約1年間、フランス。ドイツなど、ヨーロッパの7か國(guó)を訪問（ほうもん）してその雰囲気（ふんいき）を肌（はだ）で體験（たいけん）し、目を広く世界（せかい）に向けました。

　　福沢諭吉が日本を発展（はってん）させるには、西洋文明を取り入れることが一番良い方法と考え、歐米（おうべい）の本を多く読み、また、多くの本を書き表しました。「西洋事情（じじょう）」、「世界國(guó)盡」、「文明論之概略」、「學(xué)問ノススメ」などを著書（ちょしょ）しました。「學(xué)問ノススメ」は當(dāng)時(shí)のベストセラ－になり、10人に1人は読んだと言われています。「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず。」というのは、「學(xué)問ノススメ」の真先（まっさき）に出てくる言葉（ことば）である。

　　1890年には大學(xué)を設(shè)けて外國(guó)人の教授（きょうじゅ）を迎え高等教育を開始（かいし）しました。そして 1898年にはそれまでの正課（せいか）を普通課（ふつうか）に吸収（きゅうしゅう）して、幼稚舎（ようちしゃ）。大學(xué)科と學(xué)年歴（がくねんれき）を統(tǒng)一、一貫（いっかん）教育が受けられる仕組みに改めました。

　　福沢は何度か政府（せいふ）の要職（ようしょく）に請(qǐng)われているようですが、一貫してそれを斷ってあくまで民間で文明開化（かいか）に貢獻(xiàn)（こうけん）しました。彼は政治的な活動(dòng)（かつどう）を中心におく板垣退助（いたがきたいすけ）らとは完全（かんぜん）に立場(chǎng)（たちば）を異にしていたようです。

　　1901年2月3日、脳溢血（のういっけつ）のため死去。享年（きょうねん）66歳でした。

　　福沢諭吉の思想は、西洋近代の文明によるアジアの後進(jìn)性（こうしんせい）からの脫卻（だっきゃく）、いわゆる脫亜?wù)摚à坤膜ⅳ恧螅─蛘h（と）き、また個(gè)人 （こじん）の獨(dú)立（どくりつ）、自由（じゆう）、平等（びょうどう）は天賦（てんぷ）であるとして、儒學(xué)（じゅがく）に代わる実學(xué)（じつがく）の必要を主張（しゅちょう）するものであった。そういう意味（いみ）では近代的な思想といえる。ただ、自由民権運(yùn)動(dòng)（じゆうみんけんうんどう）には批判的（ひはんてき）で、日清戦爭(zhēng)（にっしんせんそう）を熱烈的（ねつれつてき）に支持（しじ）した點(diǎn)では必ずしも、平和主義の立場(chǎng)ではなかったようでした。

　　◆注解◆

　　蔵屋敷（くらやしき）―儲(chǔ)藏兼出售糧食的棧房。

　　仕（つか）えて―伺奉，做官，當(dāng)官。

　　家柄（いえがら）―門第，家世。

　　塾（じゅく）―私塾。

　　オランダ―荷蘭。

　　蘭學(xué)（らんがく）―蘭學(xué)。江戶時(shí)代中期以后，經(jīng)荷蘭傳入日本的西洋科學(xué)。

　　緒方洪庵（おがたこうあん）―江戶時(shí)代后期的醫(yī)學(xué)家、教育家，蘭學(xué)研究者（1810年―1863年）。

　　適塾（てきじゅく）―1838年、緒方洪庵在大阪開的蘭學(xué)私塾。

　　染み込んで―滲入，銘刻。

　　第一人者（だいいちにんしゃ）―首屈一指的人物。

　　大立者（おおたてもの）―重要人物。

　　勝海舟（かつかいしゅう）―江戶末期的政治家（1823年―1899年）。名為義邦（よしくに）、后改為安芳（やすよし）、通稱麟太郎。號(hào)為海舟。

　　肌（はだ）で體験（たいけん）―親身體驗(yàn)。

　　真先（まっさき）に―最前面的。

　　板垣退助（いたがきたいすけ）―政治家（1837年―1919年）。參加過討幕運(yùn)動(dòng)。1881年組織自由黨。曽是伊藤內(nèi)閣和大隈內(nèi)閣的內(nèi)相。

　　幼稚舎―1874年，受福澤諭吉的委托，其學(xué)生和田義郎創(chuàng)辦了少年私塾。初期名為[和田塾].后在1880年改名為「慶應(yīng)義塾幼稚舎」。

　　正課（せいか）—正規(guī)的課程。

　　學(xué)年歴（がくねんれき）——學(xué)年，年級(jí)。

　　要職（ようしょく）——重要職務(wù)。

　　後進(jìn)性（こうしんせい）―落后性。

　　脫卻（だっきゃく）——擺脫，拋棄。

　　天賦（てんぷ）―天賦，天才，天賜。

　　脫亜?wù)摚à坤膜ⅳ恧螅┄D1885年，福沢諭吉在「時(shí)事新報(bào)」上發(fā)表論文，主張日本應(yīng)該脫亞入歐。

　　日清戦爭(zhēng)（にっしんせんそう）―即中日甲午戰(zhàn)爭(zhēng)